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【完全犯罪】うぬぼれ屋の失敗【読物】

「し・・・死んでいる!」

吹雪のペンションで、ぼくは叫んだ。


血まみれの被害者を抱えて、思わず手にした凶器に疑いの目が向けられる。

ドアの向こうから女子学生の青川さんが現れ、その様子を見て、もう一度声を上げた。

「き・・・黄太一さん!?これはいったい!?」

「ち・・・ちがいますよ!ほら、これ!」

ぼくは被害者の持っていた道具を彼女に見せる。

「どうやら、探偵?みたいな、ちょっと胡散臭い人物だったみたいなんです」

必死に弁明すると、彼女はぼくを疑いつつも落ち着きを取り戻した。

よかった。チェックインの時に変わった名前を話題にして和んでおいた甲斐があった。

「おや、こいつは事件だね」

紫村さんだ。初老の紳士だが、彼は信頼できる。

「そうなんです。どうやらこのペンション内に犯人が潜んでいるみたいなんです。
 でも、この中で犯行ができるのは、ここにいる3人くらいしか・・・」

「わ・・・私は!その時間、部屋の中にいましたよ!なんなら確認しますか!?」

ぼくと紫村さんは、彼女の示した状況を確認する。

「なるほど、彼女にはしっかりとしたアリバイがありますね。間違いないでしょう。紫村さんは?」

そう質問すると、紳士は頬に指を当てて困った表情を浮かべる。

「いやね、実は私、先ほどこの刃物を持った男とすれ違ったんです」

な・・・なんだって!?

「いやいや、突然のことで、どうにも自分の身を守るのに必死で・・・気づいたらそいつは、窓から出て行ったよ」

指さす方向の窓の内側には、雪が溶けた跡がある。

「なるほど、つまり、この事件の犯人は・・・」

(にやり)

(紫村さん、あんたもこの殺人に協力してくれていたんだな)

(よし、この女をうまく丸め込んで、完全犯罪といこうじゃないか・・・くっくく)

「あなたですね!」

(え!?)

「紫村さん、あなた、共犯者ですね。犯人は、黄太一さん本人です」

ぼくは顔が紅潮・・・いや、青褪める感覚だ・・・を感じた。

「初めから気付いていました。このペンションで、あなた達の不審な動きを見てから」

ぼくは、もう一度叫んだ。

それは、犯罪者の断末魔だ。


White team Win!

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2013.11.02 | コメント(0) | トラックバック(0) | 未分類

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